ボクには今まで見てきた中で、記憶に残る忘れら
れない写真ってのが何枚かある。
その中で1950年代に撮られたNY 5thアベニュー
の写真ってのがあって、それはコダクロームで撮
られた写真だった。
R-D1s CANON 50mm F1.2 L mount
ISO: 200
露出: 1/181 秒
絞り: 2.8
1950年代のNYと言えば”古き良きアメリカ”その
ものであり、まさにアメリカンドリーム真っ只中である。
日本はといえば、ボクが生まれる前の話ではある
が、ようやく戦後が終わりかけ新しい一歩を踏み
出そうしている瞬間でもあっただろう。
そんな中その写真は日本人がNYで撮ったものと
されていた。
カメラは日本製RF、そしてフィルムはコダクロ
ームとだけ書いてある。
その写真の持つ濃厚なというか、濃密なというか、
淡いようで濃いというか、そんなコダクロームの
発色が記憶から離れないのだ。
先日ここに掲載した
「NEW YORK, NEW YORK」
もそんな潜在的なボクの記憶から生まれた。だか
ら、お気に入り写真のひとつになったんだと思う。
1950年代のRFと21世紀のデジタルRFではあまり
にも違いがありすぎるが、共に日本製RFである
ことは面白いとも思った。
そしてボクが使ったレンズはCANON 50mm
F1.2 L mount。
5thアベニューの写真にはレンズ名までは書かれ
ておらず、そこに記されていた注釈からすると、
同じ1950年代とは言え、このレンズはまだ販売
前だったと思われるので、撮ったのはまったく違
うレンズであることは確かなのだが。。。
キヤノンの50mmを使いながら、何だかその時
代の空気感というか、そんなものが写るのではな
いかと、同じような濃密な絵が撮れるのではない
かと、密かに期待してたりするのだ。